現在、COVID19の影響で外出自粛が日本中で求められており難しいが、流行前はボードゲームが注目されていた。ボードゲームは実際に購入して集まってプレイするという所謂「コト消費」であり、これから需要が伸びると考えられていたのだ。現在のボードゲーム事情は厳しいものだが、COVID19が終息すれば、再びボードゲーム需要が回復すると思われるので、今回はボードゲームの種類やそれらをプレイする方法について紹介する。
ボードゲームの種類
ボードゲームは世界各国で開発され、メジャーなものから隠れた名作まで無数にあるが、今回はメジャーなものの中から数点を抜粋して紹介する。
カタンの開拓者たち
現在発売されているボードゲームの中でもっとも有名な1つといえるのが『カタンの開拓者たち』である。
このボードゲームはクラウス・トイバーが制作し、ドイツのコスモス社から1995年に販売されたボードゲームだ。発売当初から大ヒットをし、発売年である1995年のドイツゲーム大賞・ドイツ年間ゲーム大賞に選ばれている。基本的には3~4人でのプレイを想定しているが、2人用の特別ルールがあり、後に5~6人用の拡張セットも発売されている。
時代設定は大航海時代で、無人島に複数の入植者(プレイヤー)がきて開拓するという設定だ。
その中でもっとも繁栄して規定のポイントを達成したプレイヤーが勝者となる。
ドイツでの大ヒットを受けて、世界20か国語以上に翻訳されており、日本でもメビウスゲームスが日本語訳をつけて販売したのに続いて、トライソフトから日本語版が発売された。
カルカソンヌ
『カルカソンヌ』はクラウス=ユルゲン・ヴレーデがデザインし、ドイツのハンス・イム・グリュックから2000年に発売されたボードゲームだ。
舞台は古代ローマ時代にフランス南部に存在した要塞都市であるカルカソンヌをモデルにしている。こちらの作品も『カタンの開拓者たち』と同じく、ドイツゲーム大賞・ドイツゲーム年間大賞を受賞した大ヒットボードゲームであり、シリーズ化もしている。
ジェンガ
パーティーゲームとして有名な『ジェンガ』もボードゲームの一種である。直方体のパーツで組み上げられたタワーから、パーツを崩さないよう1つ抜いて、最上段に載せるこのボードゲームは、1974年にレスリー・スコットというイギリス人女性が開発し、販売した『ジェンガ』は日本ではタカラトミーから販売されていたが、2018年に終了し、現在はハズプロジャパンから販売されている。
オセロ
上記の3つのボードゲームは開発されたのが海外であるが、日本産のボードゲームを紹介する。それが『オセロ』である。カタカナ名であり、海外で開発された印象を受けるが、これは『オセロ』の開発者である長谷川五郎の父である長谷川四郎がシェイクスピアの戯曲『オセロ』になぞらえて命名したからであり、日本産のボードゲームである。リバーシというほぼ同一のゲームがあるが、こちらはルイス・ウォーターマンとジョン・モレットが開発したイギリス産のボードゲームとなる。
ボードゲームをプレイするには
ボードゲームをプレイするにはいくつかの方法がある。まずもっともポピュラーなのは誰かが購入し、どこかに集まって自分たちでプレイするという方法だ。ボードゲームの販売元もおそらくこのプレイ方法を想定しているであろう。だが不要不急の外出を控えなければならない現状で、この遊び方はできない。次に挙げられるのがボードゲームカフェという、たくさんのボードゲームがおいてあるカフェに赴いて、そこに来ている他の顧客とボードゲームを楽しむというものだ。これも不要不急の外出となるので現在は難しい。そもそもボードゲームカフェの大半が営業自粛しているために、プレイする場がない。そうした現状を踏まえた上でボードゲームをプレイする上で一番適しているのがインターネットである。もっとも有名なボードゲームの1つである『カタンの開拓者たち』は『Catan Univers』としてインターネットブラウザやsteamでプレイできるし、スマホ用のアプリも存在する。
そして世界最大のオンラインボードゲームプラットフォームである『ボードゲームアリーナ』では、132種類のボードゲームが無料でプレイできるのだ。登録者も100万人を超えており、35の言語が使用できることからわかるように、世界中からプレイヤーが集まっている。
さいごに
COVID19が流行している今はボードゲーム業界にとって決して良い状況とは言えない。インターネットでプレイできるボードゲームも数多くあるものの、ボードゲームの多くは大手メーカーではなく、個人や小規模な会社が制作しているものが多く、とても全部は網羅できないからである。一刻も早くCOVID19が終息し、安心してボードゲームが出来る日がくることを祈る。